前立腺肥大症とAGAの関係
(中略)
前立腺というのは男性の生殖器官のひとつです。
クルミほどの大きさをして中心を尿道が走っています。
機能を簡単に言うと、排尿時の尿道への尿の流れと射精時の尿道への精液の流れの2種類の排出を切り替える役割があります。
前立腺で作られた前立腺液は精子とともに精液となります。
この前立腺が肥大する病気があり前立腺肥大症といいます。
前立腺肥大症になると、尿道を圧迫し排尿障害へとつながります。
・排尿回数が増える
・排尿時、尿が出始めるまで時間がかかる
・排尿時、尿の量が少ない
・排尿に時間がかかる、キレがない
・残尿感が残る
・夜中何度も排尿をする
など
さらには性機能の低下にもつながるという場合もあります。気になる方は検査を受けてください。
予防法としては、
・排尿を我慢しない
・適度な運動をする
・体(下半身)を冷やさない
・便秘にならないようにする
前立腺肥大の原因ですが、全てが明らかになってはいません。前立腺そのものが解明されていない部分があるようです。
今のところ、わかっていることのひとつが次の解説です。
生殖機能が落ちてくると、それを補うために前立腺が男性ホルモンであるテストステロンを多く吸収するようになる。
そうやって前立腺内に吸収されるテストステロンは、5αリダクターゼと結合しジヒドロテストステロンになる。
前立腺内にジヒドロテストステロンが溜め込まれると前立腺内は肥大する。
前立腺が肥大するメカニズムです。
この話どこかで聞いた覚えが。AGA治療に使われるプロペシアや、サプリメントのファイブ・アルファ・アールに関しての内容でこのブログで何度も登場した男性ホルモン群ですよね。
精巣でつくられたテストステロンは血液によって運ばれます。
頭部に届いたとき、毛乳頭にも存在している5αリダクターゼの還元作用によってジヒドロテストステロンとなり、抜け毛増大・軟毛化・ヘアサイクル悪化(=AGAの症状・男性型脱毛症)をまねくのです。AGAの発見は「ジヒドロテストステロンが原因で男性が薄毛化していく事実」の発見でもあります。
ところでAGAの治療薬であるプロペシアは商品名であり、成分はフィナステリド。
フィナステリドはアメリカのメルク社から販売されたプロスカーという前立腺肥大症に対する治療薬でした。それが男性型脱毛症にも効果が見られたことで脱毛症治療薬としてFDA(米国医薬食品局)に認可されたのです。
その後、日本でもAGA治療の医薬品として認可されプロペシアという名称で販売されるようになりました。
フィナステリドは、5α-還元酵素を抑制する働きがあり、その結果として、ジヒドロテストステロンの産出が減少。前立腺肥大を抑える理論と、AGAを改善させる理論と全く同一。
フィナステリドにはわずかですが副作用として勃起不全が報告されています。
性機能の低下や精液量減少があるとも言われています。
副作用なく前立腺治療を行えるといわれるものにノコギリヤシ(ソーパルメット)があります。
ノコギリヤシは5α-還元酵素を抑制する効果が非常に高く、さらにタンパク受容体とジヒドロテストステロンの結合も阻害。産生を抑えた上に結合も阻害する2段階で効果を発揮するということです。
ヨーロッパでは前立腺治療の医薬品として認定されています。
(昔インディアンには強壮剤として使われていたという説もありますから前立腺の機能改善は性機能にも効果ありそうです。)
そしてAGAの原因も同じメカニズムであることから近年ではノコギリヤシを、飲む育毛剤や育毛サプリメントとして販売する業者も増えてきています。
このように、男性型脱毛症(AGA)は、前立腺治療と同じく「5αリダクターゼ」の働きを抑えこむのが治療の基本であり、同じ方法で解決できることがわかっています。
(中略)